大手建設業に勤務するTさんは、配置転換により2年前から残業の全くない部署へ転属となりました。
それまで週40時間・月額約7万円程度あった残業代がゼロになる一方で、大学生と高校生の子供の教育資金は増えていきます。
このため住宅ローンの返済が滞りがちとなり、サラ金等より借入れをして何とか返済を続けたものの、最終的に400万円を超える借入れができてしまいました。
Tさんの希望は「子供が大学を卒業するまで自宅を守りたい」とのこと。
弁護士を含めてのご相談の結果、住宅資金特別条項で自宅に住み続け、サラ金等の債務に関しては個人再生にて整理。
月々約10万円あった住宅ローンの残債は、月々約2万円を3年で完済することで債権者と和解することができました。
大手からの請負を主に建築業を営んでいたAさん。ところが震災により東北にあった工場が被災し、資材や製品の仕入れがストップ。
このため仕事が全くできなくなってしまい、住宅ローンの延滞を余儀なくされる状況に陥りました。
Aさんは自宅を手放す覚悟で当センターへ相談に来られましたが、住宅ローンは月々15万円の均等払い、その他の借入れは一切ないとのこと。
まずは銀行にリスケジュールの相談に行くようアドバイスをさしあげました。
後日、リスケジュールにて月々7万円の支払いに変更していただけたとのご連絡がありました。
Kさんは平成9年に自宅を購入後、2年前に離婚。
共働きであった妻からの収入がなくなり、住宅ローンの支払が困難になったとのご相談でした。
自宅には1番抵当権者が住宅金融支援機構、2番抵当権者に信販会社が設定されていました。
価格査定の結果、1番抵当権者に対しては全額の返済が可能であったため、遅延利息がかからないよう早期の売却が必要と判断。
そのため2番抵当権者である信販会社との交渉と並行して販売活動に入りました。
1ヶ月後、信販会社との結論が出る前に不動産の売却をすることができ、なおかつ高値売却により信販会社の理解も得られたため、残債についても少額の返済で和解することができました。
平成3年よりススキノでナイトクラブを経営するYさん。
売り上げは順調でしたが、リーマンショック後は客足が遠のき、売り上げが減少。
無担保の借入れも600万円を超え、住宅ローンの返済も滞る状態でした。
Yさんの希望は「自宅は手放しても構わないが、商売は続けていきたい」とのこと。
弁護士も交えてのご相談の結果、自宅を任意売却で処分後、個人再生し債務を大幅に圧縮。
残債は月々約2万円の60回払いとすることで和解となり、店舗の営業も継続することができました。
Uさんは1年前に約350万円あった無担保債務を個人再生にて整理。自宅には住宅資金特別条項を使い住み続けていました。
しかし、奥様のご病気により一時仕事が出来なくなったため住宅ローンの返済が行き詰り、今後どうしたらいいのかと相談に来られました。
自宅を残しこのまま借金に追われるか、自宅を手放す代わりに自己破産をして全ての借入れから解放されるか・・・
ご夫婦は自宅を手放すことを決意されました。
現在は賃貸の一軒家に転居し、ゼロからのスタートとなりましたがお金の悩みからは解放され、生き生きと生活されています。
父が他界、すでに母も他界しており相続人はFさんのみ。その相続する財産の中に父宅の不動産がありました。
しかし、団体信用生命保険に加入していなかったため銀行から競売の申し立てがなされていました。
借入残高の金額を考慮すると、売買価格によってはプラスかマイナスかのボーダーライン上。
このため早期の売買が必要とされ、任意売却の手続きを進めるのと同時に、全額返済可能金額にて物件の先行販売を行いました。
結果、早期に高値で売却することができ、諸経費を差し引いてもFさんの手元に約100万円を残すことができました。
奥様が自宅で犬のブリーダーをしており、約20匹の犬と暮らしていたBさん。
ところがBさんの勤務先が倒産し、やむなく転職したものの月の収入は10万円も減少。
住宅ローンは月々12万円の均等払いであったため返済が滞ってしまい、債権者から競売の申立てをされてしまいました。
このまま競売になると住むところを失うため、自宅を何とか守れないかと相談に来られました。
というのも、犬たちのことを考えると賃貸で住居を確保することはかなり厳しく、手助けしてくれる親族等もいない状況だったのです。
取引する不動産経営の会社へ購入の打診を行い、その中から何とか諸条件を承諾してくれる会社を見つけることができました。
現在は月々8万円の家賃を支払い、犬たちや家族と今までどおりの生活を続けています。
平成9年に4LDKのマンションを購入し、自宅兼個人歯科医院として開業していましたが経営難により閉鎖。以降は勤務医として病院に勤務していました。
開業医時代よりも収入が減ったこと、奥様との離婚により一人で4LDKは必要ないとのことからマンションを賃貸に出し、家賃収入を得ることにしました。
住宅ローンの返済額は月々13万円、賃料収入は月々12万円でしたが、差額分と毎年の固定資産税はMさんの持ち出しでした。
当初は何とかその収入で賄っていましたが、入居者の入れ替わりごとの室内リフォーム代金、そして次の入居者が決まるまでの家賃の未収期間で徐々に行き詰り、また長きにわたり無理に住宅ローンを返済してきたため、カードローンの債務も抱えてしまいました。
ご相談の結果、収入の減少と養育費を確保するために債務整理を行いました。
弁護士費用もままならない状況だったため、法テラスに相談して弁護士費用を分割払いとし、結果、自己破産により全ての債務から解放されました。
定年退職後、アルバイトをしながら生計をたてていましが年齢制限により退職。収入は年金だけの生活となりました。
購入したマンションも築25年になり、設備の老朽化や結露による内装の傷みが目立ってきましたが蓄えがほとんど無く、リフォームのための借入れも出来ない状況。
住宅ローンの支払いに遅れはないものの、管理費等も入れると月々10万円の支払はいずれ出来なくなると判断され、深みに陥る前にとご相談に来られました。
任意売却後の返済も困難ということで、他に債務はありませんが住宅ローンのみで自己破産をするご決断をされました。
現在は月5万円のアパートにて、無理なく老後の生活をされています。